人間ドック前日に激しい運動をすると良くないって本当?
人間ドック前日にアルコールを飲んだり、油ものを多く摂取するのは良くないと言う事はよく知られています。
なぜなら肝臓の数値が高くなることは想像に難くないからです。
前日に運動することはよくない
しかしながら、人間ドック前日に運動をすることも良くないという事は余り知られていません。
というのも、どこまでが激しくてどこまでが大丈夫なのかという区切りが分かりにくいからです。
アルコールや油ものは食べたり、飲んだりするだけで影響があるので、完全に禁止されていますが、ウォーキングまでダメなのか、それとも何らかのスポーツがだめなかの、スポーツでも激しくなければ良いのかなど詳しく説明されることはほとんどないのです。
身体の修復中は数値に影響
しかしながら、自分の限界を超えた運動は、基本的に身体が大きく消耗しており、身体は修復する為に働き始めます。
そんな状態で人間ドックを受ければ、当然数値にも影響が出るのです。
つまり、余り声高に言われることはありませんが、人間ドック前日に激しい運動をする事も当然良くないですし、激しい運動とは、人によって限度が違いますが、息切れするほどの状態と言うと分かりやすいと思います。
この状態では、普段使っていなかった筋肉が炎症を起こしていたり、筋肉痛や打撲などが発生していたりします。
こうなると、身体の回復だけではなく治癒能力も発揮される状態で、結果として尿酸値や尿タンパクの数値が上昇するのです。
尿酸値や尿タンパクの数値が上昇
尿酸値は、痛風と言う病気にかかった場合に数値が上昇するもので、この病気と誤認されやすくなります。
そして尿タンパクの数値の上昇は、腎臓機能の低下を表します。
こうなると、本来僅かな異常でも発見し、早期発見早期治療をしたり、数値が基準値から外れていれば病気でなくても、以後の生活指導を受けることで未然に防ぐことができるはずの人間ドックにおいて、正確な数値が得られないだけでなく、病気と誤認されてしまう恐れまで出て来ます。
当然ながら、普段から不健康な食生活をしていれば、前日に止めただけでは数値として現れます。
そうでないのに数値が上がってしまうと、最悪余分な薬や治療をすることになり、正常な医師の判断を妨げる結果となってしまい、本来の人間ドックの意義から著しく逸脱してしまいます。
特にこの食事と運動については案外軽んじられていることも多いのですが、充分に注意し、人間ドック前日の21時以降はできるだけ何も食べない、飲まない状態で、できるだけ安静にして受診に臨んでください。