人間ドックがもたらす妊婦への影響
人間ドックが妊婦にもたらす影響は、胎児に対しての影響と本人への精神面への負担の2つがあります。
妊娠中はあらゆることに対して過敏になっていますから、基本的には受けないようにしましょう。
ここでは、人間ドックが妊婦にもたらす体と心への影響について見ていきます。
体への影響
まず、妊婦が検査を受けて一番影響が心配されるのが、レントゲン検査です。
レントゲンは放射線被曝を伴うので、胎児の発育に影響する危険性があります。
MRI(核磁気共鳴画像法)はレントゲンとは違い、磁気で検査します。
磁気による胎児へのリスクは報告されていませんが、万が一のことを考えればこれも受けないほうが良いでしょう。
人間ドックでは普通の健康診断とは違い、CT(コンピュータ断層撮影)やMRIなどの精密検査を受けることができます。
しかし、妊娠中は腹部への負担もありますし、胎児への万が一のリスクも考えれば避けるべきでしょう。
ただし、万が一検査を受けた後で妊娠が発覚しても、被曝を伴う検査を重複して受けていなければ、それほど心配する必要はないとされています。
心への影響
もし検査で異常が見つかって、再検査や精密検査ということになったら、もともとナーバスになりがちな妊婦の心はかなりダメージを受けます。
妊娠中は少しの刺激でもナーバスになりやすいですし、小さなことでも大きな不安に感じてしまいがちです。
このことも考えると、人間ドックを妊娠直前に受けるというのも考えものでしょう。
普通の検査なら大丈夫
血圧、身体測定、聴力、視力、などの検査であれば、なんら問題なく受けることができます。
むしろ、こちらの検査は頻繁に受けて健康管理に役立てたほうが良いほどです。
ただし、簡単な検査でも少なからず身体への負担はあるので、安静にすべき時期には安静に過ごすようにしましょう。
人間ドックが病気の早期発見、早期治療につながるからといって、無理して身体を動かして自分自身や胎児に負担をかける必要はありません。
すでに妊娠がはっきりわかっているという場合には、おそらく人間ドックの施設から要相談ということを伝えられるでしょう。
人間ドックは基本的には、20歳以上の健康な人が受けるものということになっています。
妊娠中では普段よりも血圧が高くなったり、体重が増えるなどの影響が出て正確な値が測れない可能性が高いからです。
とりあえず、安全第一を考えてレントゲン検査は避けるようにしましょう。