人間ドックで「やりたくない」胃の内視鏡検査
人間ドックの辛い検査の代表が、胃の内視鏡検査です。胃がんを発見するのに効果的な検査なのですが「やりたくない」という人はかなり多いです。
ここでは、胃の内視鏡検査の特徴、他の選択肢はないか、などについて見ていきます。
嫌がられる胃の内視鏡検査
胃の中にカメラを入れて、直接胃の粘膜を見るのが、胃の内視鏡検査です。胃がんや胃潰瘍、胃炎などを発見することができます。
胃の内視鏡検査をする前日は、食事制限などがあります。前日の夕食は消化がいいものを午後8時までに食べておくこと、アルコールは控えること、といった制限です。
検査までは絶食で、飴やガム、水分摂取すらも制限されることがあります。
ここまで聞くだけでも面倒臭そうと感じる検査ですが、さらにここからが本格的な「やりたくない」理由になっていきます。
口や鼻から管を入れる
喉に長い管を入れるといったら、想像するだけで辛そうですね。
胃の内視鏡検査はこれが必須なので「やりたくない」と言われます。
検査前に簡単な問診を行って、胃の動きを抑えるための注射をします。
そしたら胃カメラを口か鼻から入れます。この前に喉に局所麻酔を塗ります。
局所麻酔は痛みの軽減と嘔吐反射を抑えるためにするものです。
左側を下にして検査台に横になったら、管が挿入されます。
観察中は異物感を感じますが、最近の人間ドックで使われる内視鏡は痛みと苦痛は軽減されていることが多いです。撮影時間はだいたい10分程度です。
バリウム検査ではダメ?
胃がんの検査なら、バリウムを飲んでX線撮影をするという方法もあります。ただ、バリウム検査は被曝のリスクがありますし、胃を膨らませるための薬を何度も飲まされたり、バリウムを飲んだ後には下剤で排出させないといけなかったりと、後で大変です。
しかも、苦労してバリウム検査をやっても不具合があれば胃の内視鏡検査をする必要があります。バリウム検査を受けて、さらに内視鏡検査もしなければならないとしたら、最初から内視鏡検査を選んでおいたほうが辛いことは1回で済みます。
内視鏡検査のほうが胃をクリアに見ることができますし、同時に胃の組織検査を行うこともできるので、バリウム検査より優れているという医師もいます。
人間ドックで胃の内視鏡検査を苦痛なく受けたいならば、技術力が高く経験が豊富な医療機関を受診すべきです。医師の腕によって痛みや苦しみは全く異なるので、内視鏡検査のエキスパートがいる検査機関を受診しましょう。