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人間ドックの「腹部エコー(超音波)検査」でわかる病気

人間ドックの腹部エコーは、腹部にエコー(超音波)を当てることで、その反響を映像化して臓器の状態を診断する検査方法です。痛みがない、X線検査のような被爆の影響がないので、妊娠中の人や子どもでも安心の検査です。

 

腹部エコーでわかる病気

人間ドックの腹部エコー検査で発見することができるのは、膵臓、腎臓、胆嚢、肝臓、脾臓、前立腺(男性)などののう胞、石灰化、結石、腫瘍、などです。「正常」が基準値になります。

のう胞は水の溜まった空洞のことです。
加齢に伴い、膵臓、腎臓、肝臓、などに生じやすくなります。
肝臓と腎臓でのう胞の所見がある場合、年1回の経過観察を行います。年々膨らんだり、数が増えて行く場合には臓器に悪影響が出る危険性があります。

膵臓にのう胞が見られた場合には、精密検査を受ける必要があります。
のう胞のなかに腫瘤(しゅりょう)という腫れ物ができるケースもあるので、専門医に相談するようにしましょう。

石灰化は小さい石、結石は大きい石を意味します。
胆嚢や尿管にできることがあります。数や大きさによって精密検査が必要かどうか判断します。

自覚症状がない病気も発見できる

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肝臓や腎臓は、病変があっても初期は自覚症状があらわれにくい臓器です。肝臓は特に、肝硬変や肝臓がんなどの重病にならない限り、自覚症状があらわれないので沈黙の臓器と呼ばれています。

もし健康診断や他の人間ドックの検査で、GOT、GPT、γ-GTPなどの肝機能に関する項目が高めだった場合には、腹部エコー検査を受けた方が良いです。

また、膵機能をあらわす血中アミラーゼ高値、腎機能の尿検査で尿タンパク陽性(+)、便潜血検査が陽性(+)の場合も自覚症状が伴わない病気が潜んでいる危険性があるので、腹部エコーを受けておくと安心です。

人間ドックの腹部エコー検査の方法

人間ドックの腹部エコーは、上半身は裸になり、腹部にゼリーを塗ってから診察台に横になります。深呼吸して臓器を動かないようにして呼吸を止めて、その間に超音波を発生するプローブ(測定器)を当てます。

この検査は体への負担が少ないので、多くの臓器を様々な角度から撮影して、内臓の表面や密度の異なる部位を数回に分けて調べることができます。

臓器の形状や密度によっては発見しづらい病気もありますが、この検査は数回に分けて調べることで、様々な病気の発見に役立てられるというメリットがあります。
性別や年齢を問わずに受けておきたい検査のひとつです。

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