身内に病気になった方がいる場合の人間ドック
遺伝の影響で、身内に病気になった人がいると似たような病気にかかるリスクが高くなることがあります。
代表的なのは高血圧やがんといった病気で、特にがん家系の人は身内にがんになった方がいない場合に比べてがんのリスクが高くなると言われています。
人間ドックでは、がんの早期発見が可能になっています。
もし身内にがんになった方がいれば、適切に人間ドックを受けることで病気のリスクを減らせる可能性があります。
ここでは、身内にがんになった方がいる場合の人間ドックの受け方について紹介します。
オプション検査を活用する
身内にがんの方がいるならば、基準検査のがん検査に加えて、初期のがんを発見しやすいオプション検査を受けておくと安心です。基準検査でもがんに関する検査はいくつか行われますが、オプション検査はより精密な画像検査などが受けられるので、がんの早期発見・早期治療につなげられる確率が高くなります。
例えば、肺がんならマルチスライスCT、大腸がんは大腸内視鏡検査、などがあります。
X線検査や便潜血検査では発見できない初期のがんも発見できます。
男女で違う受けておきたい検査
性別によって、受けておきたい検査項目が変わるものもあります。
まず、男性は前立腺がんのリスクがあるので腫瘍マーカー(PSA)や超音波検査を受けておくのが望ましいです。身内にがんの方がいると、かかるリスクが高くなるからです。
女性の場合は、乳がんはマンモグラフィ、子宮がんは細胞診を受けておくといいでしょう。細胞診は恥ずかしいから嫌という女性が多いですが、これを受けておくだけでかなりの確率で早期のがん細胞を発見することができます。
生活習慣病にも気をつけてみる
また、家族に糖尿病や高血圧などの病気の人がいるなら、生活習慣病のオプション検査も受けておいた方がいいでしょう。命に関わる脳卒中や心臓疾患を早期発見できる可能性があるからです。
例えば、脳ドックでは脳梗塞やくも膜下出血の危険性がないかどうか、MRや頚動脈超音波を使って調べることができます。
そのほか、X線や超音波を使って骨密度の測定をすることもできます。
家族や親戚にがんや生活習慣病の方がいる場合は、自分もリスクが高くなるということを理解しておきましょう。オプション検査は普通の検査に加えて検査を追加するのでお金がかかりますから、自分が気になるがんを中心にしてオプション検査を選ぶようにするといいでしょう。