人間ドックの受診率、若年層の受診率が低い?【年代別に調査】
人間ドックは定期的に受診する事で、自覚症状がない方も早期発見早期治療できる手段の1つとして、推奨されています。
若年層になるほど受診率が低いですが、人間ドックの本来の目的からも、病気や体の異常を早い段階で見つけ、自己管理することが大切です。
若いほど低い人間ドックの受診率
人間ドックの年齢別受診率は、50代から60代以上は六割以上、40代以上は5割、30代以上は4割と、若ければ若いほど受診率が低くなっています。
というのも、30代は個人差が激しく、日頃運動していて、食生活にも気を使っていれば健康そのものの方も多い反面、40代からは体力も落ちてきて、仕事が忙しく、運動する暇もないといったように、潜在的な不安がある為に受診率が上がってくるのです。
そして50代以降になると、代謝や骨密度は低下し、内臓も長年の使用で確実に劣化しており、それを自覚的にも判断出来る事等から6割以上という結果がでているのにも納得できます。
自覚症状がなくても注意すべき30代
30代の多くが、人間ドックを受診したきっかけは友人や会社の勧めで、という理由で受診しています。決して自覚症状があったり、自分から進んで人間ドックを受診しているわけではないのです。
一般的には自覚症状が無く大きな数値の変動がなくても、LDLコレステロール値には注意した方が良いと言われています。LDLコレステロール値は動脈硬化の指標となる数値で、この数値が高いと血液中のコレステロールの量が多いことを示しているのです。
たとえ30代で運動していて、健康であったとしてもLDLコレステロール値が高ければ、潜在的に動脈硬化を罹患している可能性が高く、栄養指導や他の検査の数値に注意する必要が出て来ます。
これが40代、50代となると顕著にあらわれてきたりしますが、30代では運動も継続して行っており、元気がある為に自覚症状が全く無い場合の方が多く、意外と自分の身体を過信して、油ものやアルコールの摂取量が節度を越えている場合が多いのです。
人間ドックの本来の目的
数値がある程度高かったと言っても、栄養指導などをしっかりと聞かなければ、食生活の改善が見込めず、結果的には動脈硬化になってしまう人もいますが、この若い時にそこまで気をつけて管理できるようになれば、現在の年齢別受診率のように、年齢と共に受診率が上がっていくというような事は少なくなってきます。
人間ドックの本来の目的は、病が未だ小さい兆しを見せている時から発見し、自己管理をしていくことであり、又見つかりにくい病の種を早期発見することですので、このようにLDL等日頃から気をつけていくことによって、将来的にも健康な体を手に入れれば、年齢別の受診率も必ず下がります。