人間ドック前日にお酒を飲んだ場合
人間ドックを受診する前日は、基本的に夜9時以降の飲食が禁止されています。
なぜなら検査に影響が出るからですが、言い換えると、無視しても良い検査項目であれば、事前にその旨を話すことで、検査結果としては異常値であっても無視することはできなくはありません。
γGTP、血糖値のの異常値
その様な例外中の例外、できればして欲しくないことを除いても、人間ドック前日のお酒は絶対に飲まない事にする必要があります。
しかしながら、絶対が守れないのが人間でもあり、万が一お酒を飲んだ場合は、以下の検査の値に異常値が出る事は覚悟した方が良いでしょう。
それは、1つはγGTPです。
これは肝臓の状態を測る数値で、前日にお酒を飲んで人間ドックを受診することによって、数値が上がる可能性が高くなります。
場合によっては再検診になりますが、この点は数値の異常だけで済みますので、知っておけば充分でしょう。
もう1つは血糖値です。
これも日本酒などはお酒に糖質が入っていますので、当然と言えば当然ですし、数値の異常だけで済みますので、同様に知っておけば充分です。
胃のバリウム検査
1番大変なのは最後の胃バリウム検査です。
これに関しては、人間ドックを受診する人が前日にお酒を飲むことで、検査自体ができなくなり、申告していなければ検査中に事故となる可能性もあり、絶対に避けなければいけないものになります。
なぜならバリウムはアルコールと反応すると凝固する性質があります。
バリウムの役割とアルコールとの反応
バリウムを服用するのは、消化器官を通す事で、消化器官をマーキングする為にありますから、途中で凝固してしまうと検査自体ができないだけでなく、腸内で固まって腸閉塞になる可能性もあるのです。
これは人間ドック受診の前日にお酒を飲むことが禁忌なだけでなく、人間ドックを受診後、下剤などでバリウムを排泄仕切っていない状態での飲酒も同様に禁忌なのです。
単に腸内で固まったバリウムによって、排泄に痛みが走ったり、腹痛が起きるだけであれば未だ良い方ですが、酷い場合は逆流して嘔吐することにもなりかねません。
人間の身体は口から入って肛門から出ていくように出来ていますので、通常とは反対の経路で出ていく場合、かなりの苦痛を伴います。
そして、それだけで出し切れるとも限りませんし、苦痛と同時に大きく体力を奪われてしまいます。
折角、健康であるかどうか、疾病の早期発見ができるかもしれないと受診するのにも関わらず、自ら病気を作ってしまっては本末転倒であることは言うまでもありません。