人間ドックでアルコール成分が検出されてしまった場合
人間ドックを受ける前は、お酒を飲まないようにしたり食事制限をする必要があります。
しかし、「人間ドックの前日なのにうっかりお酒を飲んでしまったがどうすればいいの」という人もいるかもしれません。
そこで、検査前日なのにお酒を飲んしまいアルコール成分が検出されてしまった場合、どのような検査結果に影響が出たりするのかなどについて知っておきまましょう。
前日の飲酒で影響を受ける人間ドックの検査とは
仮に、人間ドックの前日にお酒を摂取してしまった場合、影響が現れる人間ドックの検査は「血液検査」です。
検査前日にお酒を摂取してしまうと、血液検査から分かる「GOT」、「GPT」という酵素の数値がアルコールに反応して上昇します。
すると正確な数値を測ることが難しくなります。
この「GOT」、「GPT」の数値は肝機能の病気があるかどうかを知るのに必要なので、GOT、GPTの数値が正確に測れなかった場合、肝機能の病気の有無の検査が難しくなります。
GOT、GPT
GOT、GPTという2つの酵素は、肝臓に異常が起こった場合、血中の数値が上昇する特徴を持っています。
(肝臓内にある酵素が肝臓の異常によって血中に流れ出し、血中の数値が上昇します)
肝機能の検査は、この特徴を活かし、血液中のGOT、GPTの数値を測ることで肝機能の健康状態を判断します。
しかし、アルコールを摂取した状態で検査すると肝臓の障害なのかアルコールの影響で数値が上昇しているのかの判断が出来ず、肝臓の病気を見逃す恐れが出てきます。
そのため、再度検査を受け直すようにするとよいでしょう。
血液検査以外の検査では影響を受けることはないのか
人間ドックの前にお酒を飲んでしまった場合、血液検査以外でも影響を受けます。
人間ドックで、血液検査を行いますが、その他にも色々な検査を受けます。
検査の中には胃カメラなどを行う人もいますが、アルコールは胃などの粘膜にも影響を与えるため、胃のカメラなどの際にも影響を受けます。
お酒を飲んでしまうと胃などの粘膜を傷つけてしまうので、検査で傷を見つけたとしても、お酒の影響で出来た傷なのか、病気で出来たものなのか分かりにくくなってしまいます。
さらに、アルコールは血管を拡張させる作用もあるので、組織の一部を切除した時、出血を強めてしまう可能性があります。
他にも肝臓や消化器官の動きが活発になってしまうので、検査をする際に妨げになることがあります。
そのため、お酒を摂取しないようにする必要があります。