人間ドックの費用は医療費免除になるのか?
人間ドックは、本来疾病の早期発見及び現在の健康状態を測る為の検査となります。
従って、疾病の治療ではない為、医療費免除とはなりません。
医療費免除の対象かどうか
しかしながら、人間ドックにおいて疾病が発見され、疾病の治療を行う事になる場合は、疾病の検査にかかった費用は医療費免除の対象になります。
例えば、人間ドックに入った結果、健康状態が必ずしも良好とは言えなくても、大きな疾患が見つからなかった場合は、今後の健康を維持する為の運動や食生活などの指導が行われます。
この様な場合であれば、疾病を治療したわけではありませんので、医療費控除の対象にはなりません。
しかし、もし、人間ドックに入った結果、軽微であっても何らかの異常が認められ、その疾患に対する治療が行われるとなると、医療費免除となるのです。
例えば、血圧が高かった為、降圧剤を処方されたとか、もう少し重症になると血糖値が基準値よりも高かった為、血糖コントロールの為の指導以外に投薬治療が始まったとか言うような場合です。
医療費の負担は言わば保険料だと考える
基本的に人間ドックは、自覚症状がなくても現在の身体状況が基準値の範囲内であるかどうかを診る為の検査ですから、疾患があるかどうかに関わらず定期的に受診すべき検査であることには変わりません。
そして、健康の基準値以内であれば喜ぶべきことであって、医療費の負担は言わば保険料だと考えると分かりやすいと思います。
生命保険などは何事もない方が良いのは当たり前で、何かあった時の為のものです。
人間ドックも同じように、疾患は早期発見早期治療が原則ですので、万が一早期発見できるのであればそれに越したことはありませんが、反対に何もなかったら喜ぶべき事であり、健康である事の確認として実施されるのが理想的な姿なのです。
当然ながら、万が一何らかの疾患にかかっているようであれば、医療費免除も受けられますし、ある程度の高額医療であれば、還付金も発生する可能性はあります。
本質的に大切な事は健康であること
ここで大切なのは、疾患があったかなかったかで医療費免除の対象になるかならないかが別れる事ですが、本質的に大切な事は、人間ドックを受診した人自身が身体的に健康であることに尽きるのです。
疾患が見つかったから医療費免除となると言っても、もし発見が遅ければ、肉体的な健康は返ってこない可能性もあります。
それよりも、医療費はかかったとしても、健康が証明されたり、健康の基準値からズレている項目が分かる方がお金には換えがたいほどの価値があるのです。